アコースティックギターに使われる樹種について・・・
フラットトップのトップはスプルースやシダーといった針葉樹が多く、当然、アーチトップも同様です。
恐らく推測ですが、バイオリンもそうではないかと思う。
そして、フラットトップの代表的なサイド&バックはローズウッドやマホガニー。
で、アーチトップの代表的なサイド&バックはメイプル。
さて、何故この様に同じアコーステックギターであっても違うのか?
フラットトップ、特にドレッドノートが好きな方にはローズウッドかマホガニーに好みが分かれる傾向があります。
マーチンでのD-28かD-18か?みたいな。
アコギの音はまず弦が振動し、音を生み出し、それをバックに当てて、その跳ね返りをトップが受けつつサウンドホールから大きな音が出る仕組みだと私は思ってます。
となると、音色を変える一番の要素はサイドとバックにあるのです。
トップの樹種は二の次?
やはり、ブラジリアンローズウッド(ハカランダ)はインディアンローズウッドとは違う音色だし、
マホガニーはマホ独特の音だし・・・
私なりに出した結論はそれぞれの樹種が持つ気密性にあるのです。
気密とは字の如く密閉した空気が外部に洩れない、あるいは洩れにくさです。
気密の高さは木の場合、比重に比例すると考えられます。
よって、前述の樹種からですと、ローズウッドが一番重く、針葉樹が一番軽い事になる。
サイド、バックに機密性の高い樹種を使用する事で、より重い音色を作る事が出来、
落葉樹の中でも比重がかなり軽いマホは軽い音色になってしまう。
では、何故、トップは針葉樹なのか?
最近人気のフィンガーピッカー用フラットトップにはシダ―(杉)が多用されてる様に見受けられます。
杉は針葉樹の中でもとりわけ比重が軽いので、気密性が悪い。
アコースティックギターの音は前方に出る必要性があります。
サウンドホールだけでなく、トップ板そのものからも音が抜けると
より良い音色が出るのではという事だと思ってます。
要はバックに当たった音が跳ね返って、トップの気密の少ない板の隙間からも音が出ているという事です。
友人が、K-Yairiのオールハカランダのギターを持ってますが何とも口で表せない響きです。悪い意味で・・・
さて、ここまでの話は単板に限定した話です。
では合板ギターはどうなのか?
大部分の合板ギターに用いられる合板は3プライです。
すなわち3枚の薄い板を貼り合わせて作られています。
という事は板の間に接着剤の層が2枚有る事になります。
この接着剤の層が気密を高くしているのです。
この接着剤の層がトップに有る場合、ボコボコとこもったような
音色が、生まれてしますのです。
サイドバックは気密を欲しがるので、合板であってもそれなりの音が出ますが
トップは単板でないと、良い音は望めません。
という私は結構合板ギターが好きな人間なのですが・・・
写真上はエボニー(黒壇)、下はスプルース
0 件のコメント:
コメントを投稿